COLUMN コラム
2019.01.29バイオラブライフ

恒常性のパートナー「毛細血管」

女性にとってはツラい「冷え」が気になる真冬。手・足・腰だけでなく、婦人科系まで影響を及ぼす「冷え」はいわば血行不良の状態ですが、この血流をコントロールしているのが恒常性(ホメオスタシス)のひとつ「自律神経」です。また、慢性的な冷えなどは免疫力の低下にもつながります。そんな、恒常性(ホメオスタシス)のバランスにとって大切な鍵をなるのが、実は血管(毛細血管)なのです。今回は、この血管(血流)についてのお話しです。

◆長さは地球2周半! 血管のキホン

私たちの身体の細胞に酸素や栄養を届けている血管。その長さを全部つなげて伸ばすと、約9~10万キロメートルにもなり、なんと地球2周半くらいの長さがあるのです。血管は大きく「動脈」「静脈」「毛細血管」の3種類に分けられます。動脈と静脈を結ぶ網目状の細い血管が「毛細血管」です。その細さは髪の毛の10分の1程度の細さです。全身に張り巡らされ、酸素や栄養を細胞に届け、代わりに二酸化炭素や老廃物を回収するという役割をしています。
そして、この毛細血管の拡張、収縮をコントロールしているのが「自律神経」で、交感神経が優位だと「収縮」し、副交感神経が優位だと「拡張」します。
活動モードになる昼は交感神経優位で毛細血管を収縮させて、体の中心に血液を集めます。夜は、副交感神経優位にすることでメンテナンスモードに切り替え、毛細血管は拡張し血液を細胞へ届けます。これによって、酸素や栄養やホルモン、免疫物質などが運ばれて細胞のメンテナンスが行われるのです。
私たちのお肌の細胞も、この毛細血管から運ばれる酸素と栄養を吸収してターンオーバーを繰り返しているのです。

◆あなたの自律神経と毛細血管の元気度は?

さて、このように大切な働きを担っている毛細血管ですが、さまざまな要因で自律神経が乱れ、弱くなることでコントロール機能が衰えます。さらに、毛細血管そのものの老化が進むと、酸素や栄養が行き渡らずメンテナンスが不十分になり、健康面・美容面に影響が出てきます。一例をあげてみましたので、みなさんもチェックしてみてください。
□顔色がさえない。(くすみがち)
□顔がほてりやすい
□顔に、ハリ・ツヤがない。
□シミやしわができやすくなってきた。
□クマがでやすくなった。
□手足が冷えやすい。
□月経痛がひどい。
□抜け毛、白髪が増えてきた。
□化粧品の効果がでにくい、または敏感(不安定)になったと感じる。
□肩がこりやすい。
□疲れやすい、疲れがとれにくい
これはほんの一例ですが、あてはまる箇所が複数ある方は注意が必要です!
生活習慣やストレスなど、内面の影響が出てきているサインです。

◆肌の免疫力にもつながる毛細血管と血流

さて、前述のように、生活習慣やストレスで自律神経が乱れ、血流が悪くなると、細胞に酸素や栄養などが十分に運ばれにくくなります。すると、ターンオーバーに関わるお肌の細胞だけでなく、お肌の免疫を司る「ランゲルハンス細胞」のはたらきも低下してしまうのです。
そもそも、肌の免疫細胞は、異物の侵入を防御したり、紫外線・乾燥など日常的な刺激による過剰反応を鎮めたり、慢性的な炎症にならないように防いでいます。このはたらきが正常に機能しなくなると、お肌が敏感に傾く、肌荒れなどの炎症が続く・・・ということが起こります。
前述のチェックで当てはまった方、肌の調子がどうも良くない(良くならない)という方は、“肌免疫”も落ちてきているかもしれません。

このように、恒常性と密接にかかわりあっている「毛細血管」は加齢や生活習慣で減少します。特に45歳からぐんと少なくなり、60代では4割も減るといわれて、最近よく耳にする「ゴースト血管」へと進行してしまいます。また、司令塔である自律神経も加齢ととともに弱くなってしまいます。しかし、これらは日頃のライフスタイルを整えることで、ケアしていくことが可能なのです!
まだまだ奥深いこの分野、次回以降、さらに日常生活でのポイントなどをお話ししていきます!

 

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